どうも、いしだです。
私は、ミニゲームには「くだらないけど人に見せたくなる」という面白さもあると考えています。
いわゆる、ネタゲー・バカゲーのように、最初から笑える方向へ振り切る作り方も一つの選択肢です。
この記事では、AIでゲーム開発するうえで、
「笑いの要素」を、ミニゲーム制作にどう活かせるかを考えていきます。
この記事のポイント
- 笑えるミニゲームは、「くだらないけど人に見せたくなる」強さがあります
- ネタゲーは内輪ネタやパロディ、バカゲーは誇張やナンセンスと相性が良いです
- ゲームに笑いを入れるなら、ベタな「緊張と緩和」でも十分だと考えます
笑えるミニゲームは「くだらないけど人に見せたくなる」ゲーム
ミニゲームの面白さは「笑える」というものでも追求できます。
とにかくバカバカしい。
シュールだけど笑ってしまう。
知っている人だけが笑える。
あるあるネタに思わず反応してしまう。
そういう「笑える」方向も、ミニゲームを面白くする選択肢の一つだと思っています。
「笑えるミニゲーム」とは、必ずしも「ゲラゲラ笑い転げるネタ」だけで勝負するものではありません。
むしろそちらでバズることはまれで、多くの笑えるゲームとは「クスッと笑えるもの」です。
例えば、プレイヤーが見た瞬間に「何これ」とツッコミたくなることや、失敗した結果が妙に面白いことが「笑える」ことがあります。普通に負けるだけなら印象に残らない場面でも、負けた瞬間に変な称号が出たり、キャラが意味のない一言を言ったりすると、それだけで少し記憶に残ります。
私がゲーム制作に用いるチェックリストでも、「笑える」はミニゲームに足せる面白さの一つとして考えており、具体的には「ユーモア、誇張、共感」のような要素を挙げています。
これは、複雑なシステムを作らなくても入れやすい要素です。
結果画面、失敗演出、敵キャラの反応、コメントなど、ミニゲームの一部に小さく足すだけでも、プレイヤーの印象は変わります。

ひょうきんな結果表示で、友達に見せたくなるイメージ作り
ネタゲーとバカゲーは似ているが、笑わせ方が少し違う
さて、「ネタゲー」と「バカゲー」は、近い意味で使われることもありますし、「バカゲー」の中に2つとも含むこともあります。
どちらも、「くだらない」「変」「ツッコミたくなる」といった方向の面白さを持ったゲームですが、私なりには分けて考えています。
ネタゲーは、どちらかというと元ネタやパロディ、知っている人だけが分かる文脈で笑わせるゲームです。
一方でバカゲーは、ナンセンスなこと、誇張されたこと、ゲームでしかできないことを使って笑わせるゲームだと考えています。
たとえば、有名な作品やジャンルのお約束をもじる場合は、ネタゲー寄りです。
元ネタを知っている人が「それをそう使うのか」と反応する笑いです。
内輪ネタに近いものだと思います。
一方で、キャラが意味もなく巨大化する、失敗演出が妙に大げさ、普通ならあり得ない動きをする、といった笑いはバカゲー寄りです。
元ネタを知らなくても、「何をやっているんだ」とツッコミやすい方向です。
厳密に分けるとするならば、次のようになります。
| 種類 | 笑わせ方 | 向いている要素 |
|---|---|---|
| ネタゲー | 元ネタ・パロディ・知っている人だけ分かる文脈で笑わせる | 内輪ネタ、あるあるネタ、有名なセリフのもじり |
| バカゲー | ナンセンス、誇張、ゲームでしかできない行動で笑わせる | 変な挙動、極端な設定、意味のない派手さ |
なお、私なりには「ネタゲー」の方がゲーム制作初心者向きだと考えています。
顔シューティングでわかる「内輪笑い」の強み
笑える要素を考えるとき、非常に強いのが内輪ネタです。
友達の口癖や、学校の先生のものまね、家族だけに通じる変なルール。
こういうものは、当事者同士ではとても強く笑えます。
ゲームに使う場合も、この「自分たちだけが分かる感じ」は大きな武器になります。
さて、ニンテンドー3DSに最初から内蔵されているゲームに「顔シューティング」があります。
顔シューティングは、撮影した顔がゲーム内に出てくることで、普通の敵キャラを倒すゲームとは違う笑いが生まれます。
知らないモンスターを倒すより、友達や家族の顔が飛んでくる方が、妙に盛り上がるわけです。
これは、まさに内輪笑いをゲームに入れた例だと思います。
ゲームの仕組み自体はシンプルでも、「知っている顔が出てくる」というだけで、遊ぶ人にとっての意味が変わります。
ミニゲームでも、この考え方は使えます。
たとえば、プレイヤーが自分で名前を入力できるだけでも、結果コメントの印象は変わります。
「あなたは負けました」と言われるより、「いしださん、そこで負けるとは情けない!!」と言われる方が、少し印象が変わりますよね。
さらに、プレイヤーが入力した言葉を敵キャラの名前にする、結果画面の称号に使う、ランダムなコメントに混ぜる、といった形にすれば、簡単なミニゲームでも内輪っぽい笑いを作れます。

友だちの顔が、敵キャラになって登場するゲーム
共感・あるあるネタは「広めの内輪笑い」として使える
さて、内輪笑いが強いのは分かっているのですが、その人を知らない人には伝わりにくいという弱点があります。
そこで使えるのが、共感やあるあるネタです。
私は、あるあるネタは「広めの内輪笑い」だと考えています。
友達同士だけで通じるネタではなく、多くの人が「ああ、分かる」と思える日常のズレを使う笑いです。
たとえば、「お母さんは電話に出ると声が高くなる」だったり「好きな子が近くにいると声が大きくなる」などのあるあるネタ。
これは実際に体験したことがある人も多く、情景が浮かびやすいネタです。
こういうネタは、ゲームにも入れやすいです。
たとえば、母キャラが普段は雑な口調なのに、電話イベントのときだけ急に上品な声になる。
それだけでも、分かる人には少し笑える反応になります。
あるあるネタの強みは、説明しすぎなくても伝わりやすいことです。
プレイヤーが「そういう人いるな」と思った瞬間に、ゲーム内の小さな演出が笑いになります。
この作り方の良いところは、多少ユーモアセンスが無くても、「共感」さえできれば「笑い」につながるところです。

あるあるネタ「電話に出ると急に声が変わる母親」
出過杉くんのようなバカゲーは、共通言語と誇張の強み
バカゲーを考えるうえで分かりやすいのが、「誇張」を組み合わせる方法です。
たとえば、ドラえもんの出木杉くんを巨大化させたWebゲーム「出過杉くん」は、バカゲーの例として非常に分かりやすいと感じています。
ただの巨大な男の子キャラだったら、ここまで印象には残らなかったと思います。
多くの人が「出木杉くん」というキャラクターを知っているからこそ、「デカ過ぎ」という言葉遊びや、巨大化しすぎている見た目のくだらなさが伝わります。
これは、知っている人が多いという「共通言語」を使ったネタゲーでありつつ、誇張をするというバカゲーです。
内輪笑いは、本来は身近な人同士だけで成立するものです。
しかし、よく知られたキャラクターや有名人を使うと、多くの人にとっての「疑似的な内輪笑い」を作れます。
(ただし、著作権違反や肖像権違反には注意)
バカゲーで大事なのは、現実ではやりにくいことを、ゲームの中で思い切って誇張できることです。
普通のキャラが巨大化しすぎる。
いちいち演出が大げさすぎる。
何かと爆発される。
こうした誇張は、ゲームだからこそ成立します。
現実でやると危なかったり、意味が分からなかったりすることでも、ゲーム内なら「何をやっているんだ」と笑える演出にできます。
「お笑いファンには解ける!?謎解き」は疑似内輪を作った例
内輪笑いは強いのですが、本当に身内だけに寄せると、知らない人には伝わりません。
そこで使えるのが、特定ジャンルのファンに向けた「疑似内輪」の作り方です。
「疑似内輪」とは、私が作った言葉でありますが、実際の友達同士ではないけれど、同じジャンルが好きな人同士なら分かる前提知識を使って、内輪笑いに近い感覚を作ることです。
私の作品で言うと、iPhoneゲーム「お笑いファンには解ける!?謎解き」はこの方向に近いです。
これは、お笑いファンだけをターゲットにしたような謎解きゲームです。
お笑いを知らない人からすると分かりにくい部分もありますが、知っている人にとっては「そこを問題にするのか」と反応しやすい作りになります。
つまり、広く全員を笑わせにいくというより、分かる人に深く刺す方向です。
たとえば、レトロゲーム好き向け、アニメ好き向け、特定の職業向けなど、最初から対象を絞ることで、知らない人には普通でも、知っている人にはついクスッとしてしまう小ネタを入れやすくなります。
この作り方の良いところは、分かる人には分かるという「選民意識」もくすぐれるところです。
ベタに「緊張と緩和」を使っても良い
桂枝雀師匠が提唱した、未だに語り継がれている「笑い」の考え方に「緊張と緩和」があります。
「緊張と緩和」の笑いとは、ざっくり言えば、緊張する場面や真面目な空気を作ったあとに、予想と違う方向へ外して、ふっと力が抜けるような笑いを作る考え方です。
ゲームでも、この考え方は使えます。
たとえば、サングラスをかけたイカツイ男が出てきたとします。
見るからに怖そうで、強そうで、いかにも敵キャラらしい雰囲気です。
ところが、サングラスを外したらちっちゃいタレ目だった。
こんなベタな演出ですら、笑いの一要素になります。
私は、基本的には笑いのターゲットを小学生から中学生ぐらい、あるいは子供をもつ父母と考えているので、「家族が安心して笑えるベタ」でも十分だと思っています。

ベタな笑い「サングラスをはずしたら目が小さかった」
笑えるミニゲームに関するQ&A
Q. ネタゲーとバカゲーは同じ意味ですか?近い意味で使われることもありますが、この記事では少し分けて考えています。
ネタゲーは、元ネタやパロディ、知っている人だけ分かる文脈で笑わせるゲーム。
一方でバカゲーは、ナンセンスなこと、誇張されたこと、ゲームでしかできないことを使って笑わせるゲームだと考えています。
Q. 笑えるミニゲームはゲーム性が弱くても成立しますか?一発ネタとしては成立する場合があります。
ただし、何度も遊んでもらうなら、操作のテンポや結果の変化は必要だと考えています。
見た目や題材が面白くても、操作していて気持ちよくない、結果が毎回同じ、オチを一度見たら終わり、という状態だと再プレイの理由が弱くなります。
ネタゲー・バカゲーでも、ミニゲームとして成立させるなら「もう一回触る理由」は入れておきたいところです。
Q. 内輪ネタは公開ゲームでも使えますか?使えますが、そのまま身内だけにしか伝わらない形にすると、知らない人には伝わりにくくなります。
広く遊んでもらうことまで考えて公開ゲームで使うなら、共感ネタ、あるあるネタ、特定ジャンルのファン向け要素などに変換すると扱いやすいです。
「身内だけの話」から「分かる人には分かる話」に広げるイメージです。
ただし、本当に友達数人にしか分からないネタを、世界中に公開するというのはそれはそれで面白いとは思います。
Q. パロディを使ったゲームは作っても良いですか?仲間内で遊ぶだけなら問題になりにくい場面もあると思いますが、公開・収益化する場合は注意が必要です。
特に「二次創作」に該当する、アニメやゲームなどの場合はガイドラインを確認したほうが良いです。
既存キャラクターや作品をそのまま使うより、「強そうなのに弱い」「名言っぽいが少しズレている」「ジャンルのお約束をひっくり返す」など、構造や雰囲気だけを借りる方が扱いやすいと考えています。
Q. 笑える要素はどこに入れるのが簡単ですか?入れやすいのは、結果画面、失敗成功演出、キャラの反応、コメント、称号などです。
ゲームの中心システムを大きく変えなくても、制作者なりのユーモアを足すだけで印象は変わります。
特にミニゲームでは、結果表示されるコメントや、キャラクターの反応、アニメーション演出などが記憶に残りやすいです。
まとめ:笑えるミニゲームは、くだらなさを設計するゲームでもある
ネタゲーやバカゲーには、「くだらない」「ナンセンス」「何をやっているんだ」と感じる面白さがあります。
ただ、そのくだらなさをゲームとして成立させるには、どこで笑わせるのかを考える必要があります。
内輪笑い、あるあるネタ、広く知られた題材(疑似内輪)、誇張したバカゲーなど。
ネタゲーは、元ネタやジャンルの文脈を知っている人に刺さりやすいです。
バカゲーは、ナンセンスや誇張によって、見た瞬間に伝わるくだらなさを作りやすいです。
どちらも、ミニゲームを面白くするための選択肢になります。
また、笑えるミニゲームを作るときは、ただネタを入れるのではなく、
「プレイヤーがどう反応するか」
「もう一回見たくなる変化があるか」
「ゲームとして触る理由があるか」
まで考えておくことで、ゲーム寿命を伸ばせたりします。
そういう形にできれば、
ネタゲー・バカゲーは、「笑える」うえに「もう一度遊びたくなるゲーム」という有力な選択肢になると思っています。
今日はこんなところで。
それではまたー




