どうも、いしだです。
今回はAIで作ったミニゲームをなんとか面白くする企画とは少し毛色が違いますが、
過去に作った思い出のゲーム制作についてのお話。
2013年に、私はiPhone向けに「Go!Go!スカくん!!」というミニゲームを作りました。
スカンクが自分のガスで空を飛ぶ、バカバカしいゲームです。
実はこのゲームは、未だに細々とプレイされ続けています。
今も遊ばれているのは、笑えるだけでなく、ハイスコアを狙う遊びがあるからだと考えています。
この記事のポイント
- 遊べるバカゲーは、バカバカしい設定を笑って終わらせず、ルールに落とし込むことが大切
- Go!Go!スカくん!!は、黄色くなる画面、スペシャルポテトの「バキューン」、ガス欠の「プスッ」など、笑いをゲーム性に変えている
- 燃料補給、視界の管理、ランキングがあることで、笑えるだけでなくハイスコアを狙いたくなるミニゲームになっている
この度、AIの力を借りてWebでもプレイできるように移植してみました。
Codexでjavascriptに移植、そしてWeb用にUIを変更したりランキングを調整しました。
一度プレイしてみてください。
ハイスコアを狙うと、思ったよりゲーム性があることに気づくと思います。
遊べるバカゲーは、一発ネタだけでは成立しにくい
バカゲーの「入口」は、くだらない発想で十分だと私は考えています。
最初に見た瞬間に笑えるぐらいが、ミニゲームとしては印象に残ります。
Go!Go!スカくん!!で言えば、「スカンクがガスで空を飛ぶ」という時点で、とても安直です。お笑い的に言えば、分かりやすい下ネタです。ただし、バカバカしい設定だけでは、ゲームとして長く遊ばれる理由にはなりにくいです。
一度笑って終わり、ネタを理解して終わりでは「出オチ」で終わってしまいます。
私が「遊べるバカゲー」として大事だと思っているのは、笑える設定を、そのままゲームのルールに落とし込むことです。
Go!Go!スカくん!!では、「ガス」は単なるネタではありません。多くのゲーム性を含んでいます。
まずは、ガスを出して空を飛ぶほど画面が黄色くなり、自キャラが見えにくくなっていきます。プレイが長くなるほど、燃料を取るのか、画面を掃除するのかという判断も必要になります。
また、ランダムに出現するスペシャルポテトを取ると、でっかいガスとともに「バキューン!」という音が出て無敵時間が発生し、しばらくの間高速で飛べます。
さらに、燃料が切れても、すぐには終わりません。ガス欠になりながらも「プスップスッ」と、ほんの少しだけ粘れます。
このあたりの仕組みがあることで、Go!Go!スカくん!!は、ただの一発ネタではなくなっています。バカバカしい題材を笑って終わらせず、視界管理、燃料管理、チャンス演出、ピンチの粘りに変えている。そこに、このゲームの面白さがあると考えています。

燃料が切れても、「プスッ」「プスッ」と粘れる
Go!Go!スカくん!!は、笑える設定をゲーム性に変えている
Go!Go!スカくん!!の基本設計は、とても単純です。スカンクのスカくんが、ガスを出して空を飛びます。
この時点では、とても安直なバカゲーに見えると思います。ただ、私がこのゲームを少しでも長く遊べるように設計しようと、「ネタ」を単なる見た目の演出で終わらせずにゲーム性に落とし込めないかを考えました。
それが先ほど挙げた3つの要素です。
ガスを出すほど画面が黄色くなり、笑いがリスク管理に変わる
このゲームでは、ガスを出して飛び続けるほど、画面が黄色くなっていきます。最初は普通に見えていた画面も、プレイが長くなるにつれて、自キャラがどんどん見えにくくなります。
これだけ聞くと、ただのくだらない演出に見えるかもしれません。しかし、ゲームとして見ると、これは非常に重要なリスク管理です。ガスを使わなければ飛べません。けれど、ガスを使い続けると画面が見えにくくなります。
そのため、プレイヤーは長く飛ぶほど、ポテトやリンゴを取って燃料を補給するのか、画面を掃除するアイテムを取るのかを選ばされます。燃料を優先すれば、さらに飛び続けられます。掃除を優先すれば、視界が戻って事故を減らせます。
この選択があることで、最終的には、ガス欠で落ちるか、黄色くなった画面で自キャラを見失い、爆弾に触れたり画面外に落下したりしてゲームオーバーになります。
この黄色くなる一見バカバカしさが、ちゃんとプレイ中の判断につながっているところがポイントです。
スペシャルポテトで、逆転の気持ちよさを作る
またこのゲームのノーマルモードには、ピカピカ光るスペシャルポテトがランダムに出現します。これを取ると、「バキューン!」という音とともに無敵時間が発生し、しばらくの間、高速で空を飛べます。
このスペシャルポテトは、ただの回復アイテムではありません。プレイの流れを一気に変える、チャンス演出です。それまで慎重に進んでいたところから、急に高速で飛び抜ける。しかも、その間は無敵です。
この一気に解放される感じが、バカゲーらしい気持ちよさにつながっています。ミニゲームでは、毎回同じ展開が続くと飽きられやすくなります。
その点、ランダムに出るスペシャルポテトがあると、「今回は伸びるかもしれない」という期待が生まれます。うまく取れたときには、スコアが一気に伸びる可能性もあります。
このランダム性があることで、チャンスの期待感とハイスコア狙いの楽しさがつながっています。
なお、ノーマルモードではない1000mダッシュモードではあまりにもチートアイテムとなるため、存在させていません。
ガス欠でも「プスッ」と粘れるから、ピンチまで笑える
また、ポテトやリンゴを食べられずに燃料が切れると、ガス欠になります。普通なら、そのまま落ちて終わりでもよさそうです。
しかし、このゲームでは、ガス欠になっても「プスッ」「プスッ」と、ほんの少しだけガスを出せます。快調に飛んでいたときの勢いはありません。けれど、その小さな「プスッ」で、少しだけ生き延びられることがあります。
この要素は、見た目として笑えるだけでなく、ゲーム性としても効いています。もうダメそうな状況でも、プレイヤーは最後まで諦めません。
あと少しだけ粘れば、アイテムに届くかもしれない。もう少しだけ距離を伸ばせるかもしれない。そう思わせることで、失敗の直前まで操作する理由が残ります。
私がミニゲームで大事だと思っている「惜しさ」の演出が、これによって実現できています。ただ落ちて終わるのではなく、「最後まで粘った」と思える。そこが、もう一回遊びたくなる理由になります。
ノーマルモードと1000mダッシュで、運とテクニックの両方が試される
Go!Go!スカくん!!には、ノーマルモードと1000mダッシュの2つのモードがあります。どちらも基本はシンプルです。スカくんをうまく操作して、できるだけ良い記録を狙います。
ただし、遊び方の感覚は少し違います。ノーマルモードは、先に進むほど難しくなっていきます。3000m以上を出すには、テクニックだけでなく、アイテムの出方や運も関係します。
1000mダッシュは、1分以内に終わる短時間勝負です。短い時間で何度も挑戦できるので、ハイスコア狙いとの相性が良いモードです。
どちらのモードも、究極的には運の影響があります。ただし、運だけで決まるゲームではありません。どのタイミングでタップするか。どのアイテムを優先して取るか。視界が悪くなったときに無理をするか、安全に掃除アイテムを狙うか。そうした判断の積み重ねによって、スコアは変わります。
私がこのゲームのバランスで気に入っているのは、「運が悪かったから仕方ない」と思える感覚と、「今のはもっと上手くできた」と思える感覚が両方あるところです。この両方があると、短いミニゲームでも、もう一回遊ぶ理由を作りやすくなります。
| モード | 特徴 | 面白さ |
|---|---|---|
| ノーマルモード | 先に進むほど難しくなる | 長く飛ぶ達成感がある |
| 1000mダッシュ | 1分以内に終わる短時間勝負 | 手軽に何度も挑戦できる |
| 共通点 | 運とテクニックで記録が変わる | ハイスコアを狙う理由がある |
ランキングがあると、バカゲーは競えるゲームになる
別の記事の「ヒントde数当て」でも触れたのですが、もう一度プレイする理由、少しでもゲーム寿命を伸ばす機能で手っ取り早いものがランキングシステムです。
Go!Go!スカくん!!には、ハイスコア機能とランキングがあります。ランキングがあると、自分の記録だけでなく、他の人のレベルも見えます。
「このくらい飛べば上位に入れるのか」「この辺りは狙えそうだな」といった目標が生まれます。この目標があるだけで、バカバカしいゲームが、少しだけ本気で遊ぶ対象に変わります。
特にGo!Go!スカくん!!の場合、題材はとてもくだらないです。だからこそ、ランキングで競えるようになると、「こんなゲームなのに上位を狙いたくなる」という矛盾(しょーもなさ)が生まれます。
ただスカンクがガスで飛ぶゲームなのに、ハイスコアを出したくなる。友達同士で広めたくなる。これを狙いました。
かわいいキャラとBGMが、明るくしている
Go!Go!スカくん!!は、題材だけ見れば下品に思うかも知れません。スカンクがガスで空を飛ぶ。文章だけで見ると、とても安直です。
ただ、それが下品に見えすぎないのは、スカンクのスカくんというキャラのかわいさがあるからだと考えています。スカンクという日常的にガスを出す動物キャラだからこそ、子どもっぽい笑いとして受け止めやすくなっています。
また、BGMも大きいです。Go!Go!スカくん!!のBGMは、自分で作った曲の中でも特に気に入っている曲です。ノリの良いBGMがあることで、ゲーム全体が暗くならず、明るくバカバカしい雰囲気になります。
バカゲーを作るときは、ネタの強さだけで押すよりも、キャラや音で空気を整えることが大事だと感じています。Go!Go!スカくん!!の場合、かわいいキャラとノリの良いBGMがあることで、下品さよりも「かわいくて楽しい」という印象に寄せられていると感じています。
Go!Go!スカくん!!に入っている「もう一回遊びたくなる要素」
Go!Go!スカくん!!は、スカンクがガスで空を飛ぶというバカバカしいコンセプトだけで成り立っているゲームではありません。
実際には、キャラへの愛着、笑える演出、燃料と視界管理の選択、スコア更新の上達感など、短いミニゲームを繰り返し遊びたくなる要素を組み合わせています。
| 面白さの種類 | Go!Go!スカくん!!での要素 | プレイヤーに残る感情 |
|---|---|---|
| 愛着 | キャラ、かわいい反応 | またスカくんを動かしたくなる |
| 笑える | コンセプト、演出、音 | くだらないけれど楽しいと感じる |
| 選択感 | 燃料を取るか、掃除アイテムを取るか | 自分で判断して飛んでいる感覚がある |
| 上達感 | スコア、ランク、自己ベスト更新 | 次はもっと良い記録を出したくなる |
| 気持ちよさ | 操作感、エフェクト、BGM | 触っていて楽しい、テンポよく遊べる |
| 惜しさ | あと1m、あと0.1秒 | もう一回やれば届きそうだと感じる |
| 無心感 | シンプル操作、短時間 | 深く考えずに何度も遊べる |
この表で見ると、Go!Go!スカくん!!は「笑える」だけのゲームではなく、短時間で繰り返し遊ぶための要素を複数持っていることが分かります。
だからこそ、見た目はくだらないのに、意外と遊べるミニゲームになっているのだと考えています。
よくある質問
バカバカしい設定を、ゲームのルールに落とし込むことが大切です。見た目だけで笑わせるのではなく、操作、リスク、チャンス、スコア更新に関わる仕組みにすると、もう一回遊ぶ理由を作りやすくなります。
出オチや一発ネタで終わりやすいです。
ただし、ゲーム性やシナリオ、上達感、ランダムなチャンス、惜しい失敗があると、笑ったあとも遊ぶ理由が残ります。
黄色くなる画面、スペシャルポテトの高速移動、ガス欠の「プスッ」など、笑いの要素までゲーム性になっているところです。さらに、ランキングや2つのモードによって、ハイスコアを狙う楽しさもあります。
必須ではありませんが、ランキングがあると「もう一回遊ぶ理由」を作りやすくなります。他の人の記録が見えることで、笑えるゲームが競えるゲームに変わります。
まとめ:バカバカしさをゲーム性に変えると、遊べるバカゲーになる
Go!Go!スカくん!!は、スカンクがガスで空を飛ぶという、一見するととても安直でバカバカしいミニゲームです。
しかし、私はこのゲームを、単なる一発ネタにせずに、いくつかのゲーム性を加えました。
ガスを出すほど画面が黄色くなり、視界が悪くなる。スペシャルポテトを取ると、無敵時間と高速移動で一気に飛べる。ガス欠になっても、「プスッ」と少しだけ粘れる。こういった笑いの要素をそのままゲーム性として落とし込みました。
さらに、ノーマルモードと1000mダッシュ、ランキング、ノリの良いBGM、スカくんというキャラへの愛着が加わることで、笑って終わりではなく、もう一回遊びたくなるミニゲームに昇華させたつもりです。
おかげさまで、13年たった今も細々とダウンロードされ、プレイされ続けています。
遊べるバカゲーを作るには、バカバカしい設定だけで終わらせず、それ操作感、リスク、チャンス、スコア更新につなげることが大切だと思っています。
Go!Go!スカくん!!は、その考え方を自分なりに形にしたゲームです。
それではまたー。




