どうも、いしだです。
さて前回自身が作成したバカゲー「Go!Go!スカくん!!」の記事を書きました。
今回は、AIを使ってミニバカゲーを一から作ってみました。
いつものように、設計仕様書をある程度書き、Codexでコーディングし、ステージ調整しながらの制作。
制作期間は2日間でした。
タイトルは「かぶせろ!ヅラショット!」。
カツラを飛ばして、おじさんの頭にスポッとかぶせる物理エンジンゲームです。
AIで作れる時代だからこそ、一発ネタをどう遊べるミニゲームにするかを考えました。
この記事のポイント
- 物理エンジンゲームはそもそも、ミニゲームのジャンルとして人気
- 角度調整、パワー調整、障害物、ステージ制といった要素で、一発ネタに遊びの幅をプラス
- バカバカしさで触り始めても、最後まで遊びたくなるような設計
カツラを飛ばすだけの一発ネタを、ゲームとして成立させる
「かぶせろ!ヅラショット!」の出発点は、とてもシンプルです。
カツラを飛ばして、おじさんの頭にかぶせる!!
この時点で目的は伝わりやすいです。
プレイヤーは、細かい説明を読まなくても「このカツラを、あの頭に乗せればいいんだな」と理解できます。
たぶん多くの人が同じようなネタを考えたことがあると思いますが、それも狙いだったりします。
バカゲーを作るときは、私はここが大事だと考えています。
題材がバカバカしいので、ルール説明を複雑にすると遊ぶ前に離脱されやすくなります。
逆に、目的が一瞬で伝わると、プレイヤーは笑いながらでも触り始めやすいです。
ただし、カツラを飛ばすだけでは一発ネタで終わります。
なので、サクサク遊べて気持ちいい「ステージクリア型の物理エンジンゲーム」として表現することにしました。
具体的には、カツラを飛ばすというバカバカしさに、角度調整、パワー調整、障害物、ステージ制という要素を足しました。
つまり、単に「変なことが起きておかしいゲーム」ではなく、プレイヤー自身が狙って成功させるゲームにしています。
最初の入口は「カツラを飛ばす」というバカバカしさ
このゲームの一番分かりやすい面白さは、やはりカツラを飛ばすところです。
カツラを角度とパワーを決めて発射し、おじさんの頭に着地させる。
実態は、単純なゴルフのホールインワンゲームと同じですが、この時点で少しおかしな状況が生まれます。
私は、こういう「目的そのものが少し変」という題材は、ミニバカゲーと相性が良いと考えています。
短い時間で遊ぶゲームでは、世界観を長く説明するより、見た瞬間に伝わる違和感や笑いの方が入り口になりやすいからです。
さらに、「マネキンをビンタしてカツラを飛ばす」という、発射の段階でも1ネタ追加しています。
本当のことを言えば「カツラをかぶったオッサンをビンタして、違うオッサンへカツラを飛ばす」にしたかったのですが、昨今のコンプラを意識してそれは遠慮しました。
「スポッとハマる」気持ちよさをゴールにする
このゲームで一番見せたいのは、カツラがおじさんの頭にスポッとハマる瞬間です。
ただ当てるだけではなく、頭にかぶさる。
そして、おじさんが喜ぶ。
プレイしてみると、思ったより物理エンジンで「スポッと」ハマるのが分かると思います。
この流れがあることで、成功したときの快感が分かりやすくなります。
プレイヤーも「入った」「かぶった」「成功した」と感じやすいです。
物理エンジンゲームは、物体がぶつかったり、跳ねたり、落ちたりする動きそのものに気持ちよさがあります。
人間の本能的なものでしょうか、見てるだけでもなんか気持ちよさがあります。
そこに「頭にスポッとハマる」という分かりやすいゴールを置くことで、見た目のバカバカしさと成功時のスッキリ感を両方狙いました。

頭にスポッとはまる気持ちよさがある
ゴルフのように角度と力を調整すると、バカゲーに上達感が出る
「かぶせろ!ヅラショット!」では、カツラを飛ばす前に角度とパワーを調整します。
感覚としては、ゴルフゲームに近いです。
どの角度で飛ばすか。
どれくらいの力で飛ばすか。
その2つを決めて、カツラの行方を見守ります。
バカゲーであっても、プレイヤーが「自分で狙っている」感覚は必要だと思います。
私が今回意識したのは、笑える題材の中に、きちんと上達できることです。
頭の少し上を通り過ぎる。
おじさんの近くまでは届いたのに、最後に落ちる。
扇風機の風で思ったより流される。
今回は惜しかったという失敗。
こういう失敗は、「クリアのためのヒント・経験」になります。
失敗しても納得できないゲームは、すぐに閉じられやすいです。
しかし、「今ので分かった」「次は角度を変えよう」と思えると、リトライの理由になります。
「かぶせろ!ヅラショット!」は、最初はバカバカしさで触ってもらうゲームです。
ただ、遊んでいるうちに、だんだんクリアすることに躍起になっていく形を目指しました。

マネキンを叩く角度と強さで、飛距離と角度調整ができる
扇風機とバネを入れ、ただ飛ばすだけのゲームに変化をつける
今回のゲームには、通常の壁の他に、動く壁や扇風機やバネといった障害物を入れています。
カツラを飛ばすだけなら、角度とパワーの調整で終わります。
しかし、そこに障害物を入れ、プレイヤーは「どう飛ばすか」だけではなく、「どう利用するか」も考えるように導いています。
単純に飛ばすだけのゲームは、すぐにパターンが見えやすいです。
一方で、ステージごとに扇風機やバネの配置が変わると、毎回考えることが少し変わります。
・扇風機 - カツラの軌道を曲げる仕掛け
・バネ - カツラが跳ね返る仕掛け
こうした予想外の動きは、バカゲーとの相性が良いです。
単なる失敗でも、見た目として笑える結果になりやすいからです。

扇風機やバネを入れることで、プレイヤーはどう対処するかを考えるようになる
ステージ制にすると、最後まで遊びたくなる
「かぶせろ!ヅラショット!」は、ステージ制のゲームです。
ブラウザの現バージョンでは10ステージ遊べるようにしました。
やってみると、めちゃくちゃ短時間で終わってしまうと思います。
前回記事にした、「Go!Go!スカくん!!」は、飛行アクションとして同じルールを繰り返し遊ぶ形でした。
一方で、今回の「かぶせろ!ヅラショット!」はステージごとに配置や仕掛けを変える物理パズルの構成です。
同じ「バカゲー」でも、ルールへの落とし込み方を変えました。
カツラを飛ばして頭にかぶせるだけなら、1ステージでも成立します。
ただし、それだけだと「なるほど、こういうネタか」で終わりやすいです。
そこで今回は、全10ステージの構成にしました。
丸一日で作ったゲームなので、ゲームバランスを細かく詰め切れているわけではありません。
それでも、10ステージ程度なら「最後までクリアしてみよう」と思いやすい分量だと考えています。
このゲームでの狙いは、最初は笑って始めるのに、だんだんクリアしたくなることです。
入口はバカバカしくても、遊んでいるうちにプレイヤーが本気になる。
これは、私がミニゲームを作るうえで非常においしい形だと感じています。
以上、バカゲーに足した「遊べる要素」をまとめるとこうなります。
| 要素 | ゲーム内での役割 | 生まれる面白さ |
|---|---|---|
| 角度&パワー調整 | 飛ばす方向を決める | 狙う楽しさ、上達感 |
| 扇風機 | カツラを風で流す | 軌道変化、攻略性 |
| バネ | カツラを跳ね返す | 予想外の動き、笑える失敗 |
| ステージ制 | 配置や仕掛けを変える | 次のステージへの期待 |
余談:ステージエディタを作って、量産体制を作っている
なお、余談になりますが、今回はゲーム本体だけではなく、ブラウザで編集できるステージエディタも並行して作っています。
これは、ステージ制の物理エンジンゲームでは非常に大事な仕組みだと感じています。
物理エンジンゲームは、少し配置を変えるだけで遊び心地が変わります。
扇風機の位置、バネの位置、おじさんの位置、カツラを飛ばす場所。
こうした要素を毎回コードでちょこちょこ調整していると、ステージ作りが重くなります。
そこで、ステージを編集できるようなエディタも作りました。
もちろんCodexに指示して作ってもらいました。
これにより、ステージ作成と微調整がカンタンにできるだけでなく、他プラットフォームへの移植時にもカンタンに対応できるようになっています。

ステージエディタを作り、ステージの作成・調整が簡単にできる体制を作った
「かぶせろ!ヅラショット!」に足せたかもしれない改善案
今回の「かぶせろ!ヅラショット!」は、短期間で作り、完成度自体は低いまま公開してしまっています。
スコアや星評価のようなものを入れていません。
2日間ほどで作ったゲームなので、まずは「カツラを飛ばして頭にかぶせる」という基本の遊びと、ステージの派生を形にすることを優先しました。
ただ、もう少しゲームとして厚みを出すなら、いくつか足せる要素があります。
ちょっと思いついたものを挙げてみます。
星アイテムを空中に置く
たとえば、空中に星アイテムを置く方法があります。
カツラが通過すると、星を取りながらクリアする。
この形にすると、同じステージでも狙い方が変わります。
まっすぐ頭を狙えばクリアはできる。
でも、星を取ろうとすると少し難しくなる。
よくある「星3」を狙うタイプのゲームづくりです。
このような構造にすると、初心者はクリアを目指し、慣れた人は星を集める、という遊び方が作れます。
パワー評価を入れる
もう一つは、パワーによる点数評価です。
たとえば、フルパワーで成功したら高評価にする。
あるいは、無駄の少ないショットでクリアできたら評価が上がる。
こうした仕組みがあると、ただクリアするだけではなく、「もっときれいにクリアしたい」という目標が生まれます。
成功演出や失敗演出を増やす
このゲームの見せ場の一つは、カツラが頭にハマって、おじさんが喜ぶ瞬間です。
ここに表情や音、動きのバリエーションを足すと、成功時の印象はもっと強くなると考えています。
また、失敗時の演出や、障害物のアニメーションなども増やしても良いかも知れません。
こうした、ミスをしても嫌な気持ちになりにくい仕掛けもいいと思います。
Q&A:物理エンジンのバカゲー制作で気になること
物体がぶつかったり、転がったり、跳ねたりする動きそのものに、見ていて気持ちいい感覚があるからです。
さらに、同じように操作しても、角度・力・当たり方によって結果が少し変わります。
そのため、「次はうまくいきそう」という惜しさも残りやすいです。
「かぶせろ!ヅラショット!」では、カツラが飛ぶ、風に流される、バネで跳ねる、頭にスポッとハマる、といった動きがそのまま遊びの気持ちよさにつながっていると考えています。
今回なら、角度、パワー、扇風機、バネ、ステージ制がそれに当たります。
ただ眺めて終わるのではなく、「自分で成功させた」と感じられる形にすることが大事だと考えています。
単純に飛ばすだけではなく、「どう対処するか」を考える余地が生まれることです。
扇風機なら風で流される、バネなら跳ね返る。
こうした仕掛けがあると、最初は難しくても経験によって上達し、次の挑戦につながりやすいです。
いいえ、単純に面白くなるものではありません。
しかし、一発ネタのゲームでも、ステージごとに配置や仕掛けが変わると、「次はどんな形か」という期待が生まれます。
今回のようにステージ制なら、最後までクリアしたい気持ちも作りやすいです。
ステージを量産できることと、移植しやすくなることです。
物理エンジンゲームは、少し配置を変えるだけでも遊び心地が変わります。
編集できるステージエディタがあると、試作・調整・移植がしやすくなります。
星アイテム、パワーによる点数評価、短時間クリアでの高評価、成功時のおじさんのリアクション追加、失敗時の演出などが考えられます。
特に、空中の星を取りながら頭にかぶせる仕組みは、何度も同じステージを遊ぶ狙い方を作れます。
まとめ
ミニバカゲーは、笑える入口とクリアしたくなる仕組みを両方入れると遊びやすくなる
今回の「かぶせろ!ヅラショット!」は、カツラを飛ばして、おじさんの頭にかぶせる物理エンジンゲームです。
題材だけを見ると、とてもバカバカしいです。
しかし、角度調整、パワー調整、障害物、ステージ制の要素を入れたことで、遊びとして成立しやすくなりました。
私が今回感じたポイントは、次の3つです。
- バカゲーは、目的が一瞬で伝わると入口が強くなる
- 角度や力加減があると、笑えるだけでなく上達感も出せる
- ステージ制にすると、最後まで遊びやすい
ゲーム制作において、バカバカしさだけでは一回で終わりやすいです。
そこに「次は入る」「もう少しで成功する」「次ステージが見たい」という感情を足すことで、もう一回やってもらえる理由を作り出すことができます。
AIでゲームを早く作れる時代だからこそ、こういう題材からも面白いゲームが作れるか試していきたいです。
それではまたー



